日本音楽即興学会(JASMIM)2009大会報告



'Let us begin discussing on musical improvisation'


若尾裕 

WAKAO Yu

(日本音楽即興学会設立準備会代表/神戸大学大学院人間発達環境学研究科)


【概要(大会抄録記載)】


さまざまな即興演奏というものについて広くとらえようとしたものに、フリーインプロヴィゼーションの創始者であるデレク・ベイリーの「インプロヴィゼーション」(工作舎 1981年)という本があります。その後、民族音楽学者のネトルは音楽即興について複数の領域の議論を一つの場所で始めようとした著書“In the Course of Performance”を発表したのは20世紀の終わり頃でしたから、ベイリーの試みはとても先駆的なものだと言えると思います。それまでジャズはジャズ、民族音楽は民族音楽という区切られた分野のなかで行われてきた音楽即興について横断的な研究が必要と考えられ始めたのはこのへんからと言ってよいでしょう。


この学会はおそらく世界で初めての音楽即興について通ジャンル的に扱う学会だと思います。音楽即興に関わるジャンルは民族音楽やジャズや現代音楽等だけでなく、音楽教育や音楽療法などでも重要です。あるいは音楽を離れ、ダンスや演劇などにおける即興などにも、ほんのすぐの距離にあるように感じます。こうした即興を人間の広いパフォーマンスの力としてとらえ、議論を始める必要があると思いますが、まずはその前提について考えてみたいと思います。





【報告】








前のページに戻る