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(メイン会場での口頭発表)
(同一会場内でのポスターセッションの様子)
(クライストチャーチの食堂)
(クライストチャーチでThierry Escaichによるパイプオルガンの即興演奏)
(パブでのジャムセッション)
さて、このオックスフォードにおける学会参加を終えて、本学会の運営に関しても色々と考えました。ちょうどこの学会の前にスコットランドのグラスゴーで開催されたスコットランドジャズ協会による第1回ジャズ教育学会に参加したのですが、そこには、大学研究者のみならず音楽の教師、コミュニティミュージシャン、ジャズミュージシャン、ミュージックプロデューサーなどさまざまな実践家が参加しており、このオックスフォードの学会とは趣が異なるものでした。一日限りの大会でしたが、プログラムは前半に研究発表、後半はこれから学会をどのように発展させて行きたいかを全員がグループに分かれて話し合う、というもので、参加者全員の意見を取り込もうとしている姿勢が感じられました。ジャズ教育を普及・発展させて行くという目標があるのだろうからと思われますが、そこでは、実践家同士のネットワークづくりや情報交換などが課題として挙げられていました。昼食付きで2-3千円という気軽さも含めて素晴らしいと思いましたが、一方で、研究の発展の可能性に関しては未知数であるとも感じました。その学会の様子は下記に詳しく報告されています。
・Scottish Jazz Federation:http://www.scottishjazzfederation.com/
・大会レポート:http://issuu.com/scottishjazzfed/docs/310812_sjf_jazz_ed_conference_report_csg11-00485
一方で、オックスフォードの学会では、カナダのゲール大学で即興演奏に関する研究が盛んであることも聞きました。下記が、そのオンラインジャーナルですが、毎年2号ずつ発行されており、既に7巻目になっているようです。
http://www.criticalimprov.com/index
こうした情報を比較してみると、実践家・理論家双方を含む私たちの学会が、運営を進めて行く上で何を重視したら良いのかを考える際に、非常に参考になるのではないか、と思いました。
以上、今後、研究、実践、学会運営を行う上で非常に得るものの多い学会でした。本学会は1回限りのものとして企画されたもので今後の予定はないそうですが、議論は確実に進んでいる、と感じました。